水彩の基本色

水彩と紙 

 水彩のテクニック 

水彩絵具の作り方

水彩絵具の製造

■水彩絵具の構成
水彩絵具は、顔料とアラビアガム水溶液を練合せた色材です。古くはチェリーガムやその他の水溶性樹脂も使われた形跡がありますが、手に入れやすさ、使いやすさという面からアラビアガムが水彩絵具の中心になったのでしょう。専門家用の水彩は、ほぼアラビアガムが使われているといってまちがいないでしょう。
18世紀の産業革命以後、工業的に良い顔料や補助材料が作られるようになり、水彩絵具の性質も飛躍的に向上しました。鉛チューブが発明はさらに絵具の普及に拍車をかけました。

※現在の水彩絵具の中には、次のような原料が含まれています。

顕色材
色を出す
無機顔料、有機顔料
体質顔料
顕色補助分離防止・濃度調節
炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、クレー、活性白土など
ビヒクル
色を固定し膜をつくる
アラビアガム、デキストリンなど
分散剤
安定化顔料と糊をなじませる
界面活性剤
湿潤剤
溶解性向上
グリセリン、エチレングリコール、水飴など
長期保存
フェノール、ホルマリンなど
練り合わせ溶剤として
 


■顔料(がんりょう)
顔料については、油絵具の項目を参照。
油絵具との違いは、水との安定性の悪い顔料は、油絵具にあって水彩絵具にない色があることです。
シルバーホワイトなどはその代表例です。
また、透明水彩に限っては、体質顔料の添加は品質の低下につながります。通常は、体質顔料を加えずに練り合わせられます。特に、固形水彩ではその発色のよさが確保されます。一部、チューブ水彩において安定性を高めるために体質の添加が行われているメーカーもあります。

■ビヒクル(展色剤)
水彩絵具では、ビヒクルの濃度によって発色性が際立って変化します。
通常、透明水彩では30%以上のアラビアゴム水溶液が用いられ、不透明水彩では10%以下のアラビアガム水溶液が用いられます。
ガム濃度が高いと、顔料は完全にビヒクル膜に包まれ、透明で深い濡れ色に発色し、ガム濃度が低いと艶がなく不透明で明るい発色を示します。これらは、ガム濃度を変えることによって段階的に変化します。

■補助材料
水彩絵具へのグリセリン添加は、水彩絵具の使いやすさを際立たせました。工業製品では、安定化の為や長期保存の為に補助材料が加えられています。発色を重視する場合には、これらの材料は通常、マイナス面に作用します。


水彩絵具の構造  □透明水彩と不透明水彩  □水彩絵具の作り方
水彩絵具の製造工程



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